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活動記録>平成25年度行政視察 2月7日(木)
■平成25年度 行政視察

サガン鳥栖支援の取り組みについて

研修視察日 平成25年2月7日(木)13:30〜15:30
視 察 先 佐賀県鳥栖市役所・鳥栖スタジアム
歓迎挨拶 鳥栖市議会副議長 内川隆則 氏
説 明 員

鳥栖市総務部総合政策課参事 松雪 努 氏

補足説明 議会事務局庶務係長 成富俊夫 氏
報告者

中嶋昭雄

● 鳥栖市について
 西暦270年肥前風土記に応神天皇へ鳥屋の鳥を献上したことから「鳥屋の郷」といわれ、のちに鳥栖の郷というようになったと伝えられる。
≪沿革≫
昭和29年4月1日、鳥栖市制施行による5町村(鳥栖町、田代町、喜里村、麓村、旭村)による
当時の人口40,170人(7,304世帯)で誕生する。
≪位置・特長≫
佐賀県の北東部、福岡県に接する。
長崎街道の宿場町、高速道路(九州縦断・横断)し、また国道・鉄道が交差する九州高速交通のクロスポイントとして九州の物流拠点として、県下唯一の内陸工業都市で久留米市・福岡市との経済交流最多である。
三つの利がある=『九州の交通の要衝という地の利』
           『最先端技術の研究という智の利』
           『サガン鳥栖という知の利』
≪概要≫
面積=71.73ku
人口=70,717人(27,696世帯)24年9月現在。
交通網=JR鹿児島本線・長崎本線、九州縦貫・横断自動車道、国道3号・34号、九州新幹線鹿児島ルート。
主な事業所=大手企業6社の事業所、工場がある。
特産品=薬品、タイヤ、アスパラガス、半導体製造装置等。
観光=九千部山、河内ダム、鳥栖プレミアム・アウトレット、BAスタジアム等。
≪他に≫
*鳥栖市マスタープラン(第6次総合計画前期基本計画推進中。)
*九州新幹線整備事業、*鳥栖流通業務団地整備事業。
*九州国際重粒子線がん治療センタープロジェクト等。

● 視察のねらいと概要
鳥栖市におかれましては、サッカーJ1クラブ「サガン鳥栖」のホームタウンとして、地域(市民・企業・団体等)、クラブ、市役所が一体となった取り組みを進めておられますが、このことは、サッカーJFLクラブチームの会社所在地でありながら、充分な地域連携が実現に至っていない本市にとっては、目指すべきあり方の一つとして、視察に訪れたところであります。
 そもそも、「サガン鳥栖」支援を始めた経緯や、連携手法、またそれに対する市民の評価をお聞かせいただく中で、いわゆるシビックプライドの確立やチーム支援のあり方について、実り多きものになりました。また、ホームグラウンドや市域を訪れたことによって、そうした取り組みの現状を、肌で実感したところでもありました。
 鳥栖市役所は本当の意味で、全庁を挙げた取り組みを進めておられると思いますし、「サガン鳥栖を愛するみんなが支えあう街」として、Jリーグが掲げる理念を実現された素晴らしい事例だと感じます。本市においても、(仮称)野村スポーツゾーン整備等に取り組んでいるところであり、その手法や理念を参考にしたいと考えるところでした。
 具体的な事業の取り組み内容や、今後の草津市での取り組みを含めた所感は以下のとおりです。
● サガン鳥栖支援の取り組みについて
≪鳥栖スタジアムについて≫
○ ベストアメニティスタジアム 〜駅の隣にあるスタジアム〜
1、 市の中心部に位置する、JR鳥栖駅徒歩3分。
2、 収容人員2万5千人、2層3階建て構造のスタンド(傾斜角度40度)どこからも
観戦が容易な構造、イングランドスタイルのスタジアムとして世界スタジアム49選に入る(日本で3施設のみ)。
3、 ィールドの天然芝は自動給排水システムで1年中良好で選手から高い評価を得る。4、Jリーグサガン鳥栖のホームスタジアムで12万人/年間観客動員あり、ラグビーや文化イベントなど多用途に利用されスポーツ文化の交流拠点をなす。
≪サガン鳥栖誕生・スタジアム建設について≫
○ 経緯
87年 PJMフューチャーズ浜松市に発足。
91年 佐賀県サッカー協会PJMフューチャーズ誘致決定。
92年 プロサッカーホームタウン誘致委員会設立・〃誘致鳥栖委員会設立。
93年 スタジアム建設準備委員会発足、市議会は誘致に関する決議を採択、スタジアム予定地を買収、    市がホームタウン受入を承諾。
94年 PJMフューチャーズ、Jリーグ準加盟。
95年 鳥栖フューチャーズ発足。
96年 鳥栖スタジアム完成。
97年 鳥栖フューチャーズ解散しサガン鳥栖発足。
99年 サガン鳥栖J2リーグ加盟。
11年 サガン鳥栖J1昇格。
○ 背景
93年 * ホームタウン制重視のJリーグ発足、一大サッカブームとなる。
* 鳥栖市において、九州にもJチームをとの動き・集客施策の展開・JR鳥栖駅ヤード跡地の課題整理。
≪サガン鳥栖支援を目的とした組織について≫
1、ホームゲーム集客支援本部(鳥栖市における全庁体制での支援組織)づくり
2、佐賀県プロサッカー振興協議会(県内全域でのサガン鳥栖支援組織)づくり
3、サガン鳥栖後援会(クラブ、サポータ、スポンサー企業等による支援組織)づくり
≪サガン鳥栖支援の取り組みについて≫
〜サガン鳥栖を愛するみんなが支えあう町〜「市民・企業・団体等,クラブ,市役所が一体で」
○ 地域ができること
1、スタジアム満員計画
2、BSデーのボランティア活動
3、サガン鳥栖カラーバスが運行
4、サガン鳥栖応援フラッグの掲揚
5、工業高校生による銅版エンブレム
6、市内でのサガン鳥栖PR
○ クラブと一緒にできること
1、アウェーゲームもみんなで応援したい、パブリックビューイングの実施
2、観戦ガイドブックを作成・配布
3、鳥栖市民デーの開催
4、クラブと佐賀県と、佐賀県プロサッカー振興協議会
○ 市役所ができること
1、鳥栖市のホームゲーム集客支援本部
  ⇒副市長を本部長とする集客支援本部では、職員が率先して年間パスポートを購入したり、
    全部課長が営業職として、自らチケット斡旋やビラ配布を行うなど、様々な具体的取り組みを
    進めている。2、職員応援デー・アウェイ応援バスツアー
3、応援ポロシャツ着用によりPR
4、鳥栖の玄関口,JR鳥栖駅前に魅力発信看板を設置
5、鳥栖市のイメージキャラクター『とっとちゃん』の試合応援
6、ルーキーズ(新規採用職員)によるPR
7、鳥栖市長による支援要請
8、九州内のホームタウン自治体との連携
9、筑後川流域クロスロード協議会によるサガン鳥栖応援宣言
10、サガン鳥栖応援自販機
11、サガン鳥栖練習環境の拡充
● 「行政と共に歩む、サガン鳥栖&佐賀県鳥栖市」
● 所 見
 まず鳥栖市は九州において地理的に好位置にあり、元来より各交通の要所として内陸型工業都市となり当地の経済が繁栄した所であります(大企業も数社あり)。
 しかし国内産業の変化に伴い製造業の海外移転による地域経済の退潮をいち早く見極めたこと、これからの地域経済の再活性と安定化を図る方策としてサッカーというスポーツで次代を担う主役と捉えた取り組みを、市民5万7千人という僅かな自治体が取り組んだその勇気に敬意するばかりです。
 幸いなことに有用な跡地があること、そして元々大手企業があったこと、好スポンサーの協力が得られた事とまた、あらゆる方面の団体と組織の賛同を導いた事など、地域と行政(市・県)などの垣根のない協力体制ができ、昨年のJ1昇格時の観客者数は20万人超/年間を数え、その経済効果は約17億円以上と推測されている。またスタジアムのランニングコストの1億円/年、はネームライセンス料5000万円/年と使用料1000万円/年、その他の雑収入でほぼ賄えており、健全な運営状況にあります。
 これからの地方分権改革の成否は、経済・財政面で安定的な運営(経営)を主体的に実現していくことが大きな鍵をにぎっていると考えます。
 鳥栖市の勇気と力強い取り組みを、私たちも大いに見習うべきかと思う所です。
● 本視察を通した、草津市の可能性
 鳥栖市のように、1、人材(多角的)・2、物流(交通)・3、資金(民間含む)が揃うことが事業の成否を分ける条件であることがうかがえます。
 わが草津市にあって考えますと、まず1番目の「人材」については大学も市内にあり、高度で多角的な人材が揃っています。
 2番目に「物流(交通)」としては、江戸時代に東海道53次の52番目の宿場町として栄えた交通の要衝であり、現在もJR東海道本線とJR草津線が通っているほか、国道1号線や名神高速道路、新名神高速道路等が走っており、三重方面、北陸方面へ、岐阜・名古屋方面へのアクセスは良好です。そして、関西圏については、JRで京都へ20分、大阪へは50分と非常に公共交通環境に恵まれており、日常の通勤通学圏域であります。
 3番目の「資金」についても、大手企業が市内に多くあり、民間の資金調達も期待できるところであり、用地については、JR草津駅より約800mにある野村グラウンドが最適地として考えられます。
 このように、草津市においても、鳥栖市と同様のポテンシャルを有していることから、プロセスを経れば、鳥栖市と同等の事業が構築できるのではないかと考えられます。
 あとはすべての方面の理解と積極的な協力を得られれば、実現は充分可能であると強く感じるところです。
 以上、本視察の報告とします。

報告者 中嶋昭雄
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